『頭を冷やすための靖国論』三土修平(筑摩書房)読了

靖国問題の複雑さをいろんな視点から指摘しており、「頭を冷やすための」というタイトルに偽りなしの内容で、もっとも冷静な分析の書籍となっている。

特に戦後、靖国がどうして今のような形になったのかという経緯の説明は詳細かつ判りやすい。

また、日本人にとっての「公私」を天皇や神社と結びつけた持論はユニーク(個人的には腑に落ちるというより、なるほどね、という感じだったが)。

そして、最終章、現代の臼淵が必要だという筆者の提言は理解はできるが、正直どこから手を付けられるんだろうという途方に暮れるような提言でもある。筆者が予感するような、世紀のスパンで見て、「へえーっ、そんな時代があったんですか」と言われるような靖国になっていくんだろうか……。

3冊靖国関係の書籍を読んで感じたこと。俺はかねがね靖国は戦後すぐに廃止しておけばよかったと考えていたんだけど(戦争責任の明確化も合わせて)、宗教性を排して公共性を残す形で決着させておいたほうがよかったかもしれない。日本にとっても諸外国にとっても。

過ぎたことはさておき、今後どうすべきかということについては、正直よい考えを持ち合わせていない。いわゆる「遺族」がいない世代になればまた新しい展開もあるのかなという感触はあるが、それだってどう転ぶか。考えていくことは必要だ。

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