PC『魔法使いの夜』コンプリート

とにかくハイクウォリティの一言。グラフィックもサウンドも非常に力が入っており、趣味の域を越えた趣味の作品だと強く感じた。このような作品が出せるってのはすごく幸せなことなんだろうなあ。

ストーリィについては、すべてのTYPE-MOON作品のアーキタイプということで、衒学の香りを醸し出しつつもシンプルな構成。前半の遊園地あたりまではあまりおもしろみを感じなかったが、以降、次第に盛り上がった。

ひとつ引っかかったのは、主人公草十郎の設定。最後に生い立ちが明かされ、ベオとの戦いで示した強さのわけが回収されたけど、いかにも弱かった気がする。そういったことを匂わせる記述はあったが、もっと伏線を張ってもらったほうが納得できたように思う。

……いや、それでもただの人間が神話クラスの生物に一撃を与えるってのに納得するのは厳しいかな。まあでもそれを言い出すと青子にせよ有珠のプロイにせよ、ストーリィの都合での強さのインフレ/デフレが激しすぎるか。

あとはシステム。選択肢なしのヴィジュアルノヴェルだったけど、草十郎が久遠寺邸に住むことができたのは、あらゆる選択肢を間違えなかった奇跡の結果なわけだから、正解か即バッドエンド行きかの選択肢を用意するような形でもよかったのでは。綱渡りで常に正解されてどうもご都合主義的に感じてしまったから。

いくつか注文をつけたけど、大変質の高い作品であることは間違いない。ストーリィに感動させられるようなものではないけれど、やる価値はあるし、自分も時間をおいて再プレイしたい。

さらに、売り上げ次第かもしれないが、続編も構想されているようだ。期待したい。

http://www.amazon.co.jp/TYPE-MOON-%E9%AD%94%E6%B3%95%E4%BD%BF%E3%81%84%E3%81%AE%E5%A4%9C-%E5%88%9D%E5%9B%9E%E7%89%88-Amazon-co-jp%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%B8%E3%83%8A%E3%83%AB%E7%89%B9%E5%85%B8%E3%83%9D%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E4%BB%98/dp/B003TJ9H5I

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です